准看護師を目指す人の数は年々減っているのが現状だ。その理由は准看護師の行える業務が限られていることにある。准看護師は看護師としての業務に従事できるものの、医師や正看護師から指示を受けたものに限るといった制約がある。そのため自己判断で業務を行うことが叶わない。どれだけ知識と経験があっても指示を受けなければ仕事が行えないというのは非常に歯痒いものである。また看護師に指示を出すということもできないので、業務においては受け身の部分が非常に大きいのだ。

仕事の内容は看護師と大差ないものの、准看護師は看護師に比べて給与が低いという問題もある。月々の給与や賞与などを合わせると年収に100万円近く差がつくこともあるのだ。こういった待遇においては昇進の問題も大きい。准看護師はどれだけ優秀でも看護師長などのキャリアにつくことはできないことから、長く経験を積めば積むほどこの点に重みを感じるようになってくる。看護師の資格を持っていれば得られるはずだったものが得られないので、損に感じる場面も多々出てくるだろう。

これらを理由に、准看護師を目指す人の数は年々減っている。最初から看護師を目指したほうが将来的なキャリアのためになりやすいからだ。准看護師の資格を取得した人も働きながら正看護師の資格取得を目指す人が少なく無い。自分が人生においてどのように働き、どのようなキャリアを築いていきたいかを考え資格取得を目指していくことが大切だ。